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フィリピンとの時差は1時間 — そのズレが事故を起こす五つの場面

フィリピンとの時差は1時間 — そのズレが事故を起こす五つの場面
歩道のわきに停まっている電動バイク (写真: Pexels)
目次 5
  1. どちらも夏時間がない
  2. 1時間が事故を起こす五つの場面
  3. 本当に慣れが必要なのは「フィリピンタイム」
  4. 一日がどう回るか
  5. 初めて行く人へ

フィリピン標準時(PHT)は UTC+8、日本は UTC+9 です。つまりフィリピンは日本より1時間遅い。日本が午後3時なら、フィリピンは午後2時です。

1時間しかないので、たいていの人は「ほぼ同じ」と考えます。そこが落とし穴です。12時間ズレていれば誰でも気をつけますが、1時間は気をつけないまま間違えるという性質のズレです。

どちらも夏時間がない

フィリピンは夏時間を実施していません。 過去に短期間実施したことはありますが、現在はありません。日本も同じく夏時間はありません。

ですから時差は一年中ずっと1時間で、季節で変わりません。欧米のように年に二回確認し直す必要はなく、一度覚えれば終わりです。

1時間が事故を起こす五つの場面

1. 到着時刻の計算

これが一番多い間違いです。航空券に書かれた出発と到着の時刻はそれぞれ現地時間です。成田を午前10時に出てマニラに午後2時着と書いてあると、4時間のフライトに見えます。実際は5時間です。

数え方は簡単です。 日本発フィリピン着は、券面の差に1時間足す。フィリピン発日本着は、券面の差から1時間引く。これだけで乗り継ぎの計算が狂わなくなります。

2. 国内線の乗り継ぎ

マニラやセブで国内線に乗り継ぐとき、国際線の到着時刻はフィリピン時間です。ここで日本時間のつもりで1時間余裕があると思い込むと、入国審査と荷物受取で足りなくなります。クラークやセブの入国審査は空いていれば5分ですが、混むと1時間近くかかることもあります。

3. 日本との通話・オンライン会議

家族や職場と話すとき、フィリピンのほうが1時間遅いことを忘れがちです。日本の夜9時はフィリピンの夜8時。これは問題になりませんが、逆にフィリピンの朝9時は日本の朝10時で、日本側の始業に合わせたつもりが1時間ズレます。

語学留学中の人がよくやるのが、日本の家族と「毎週日曜の朝10時」と約束して、片方が1時間待つというやつです。どちらの時間で言っているのかを毎回つけるだけで防げます。

4. 予約とチェックイン

ホテル・ツアー・空港送迎の予約時刻はすべて現地時間です。日本のサイト経由で予約しても現地時間で動きます。早朝のツアーやピックアップは、1時間の勘違いが丸ごと置いていかれる結果になります。

5. 銀行と送金

学費の送金で引っかかります。フィリピン側の銀行営業時間はフィリピン時間で、しかも午後早めに閉まるところがあります。日本の午後に手続きしたつもりでも、フィリピン側ではもう締まっている時間帯になることがあります。祝日が絡むとさらにずれます。

本当に慣れが必要なのは「フィリピンタイム」

現地の人自身もこの言い方(Filipino Time)をします。約束の時間に遅れてくる習慣を指す言葉です。

ただしこの言葉はどこでも当てはまるわけではありません。 実際には場面でかなり分かれます。

場面だいたいの様子
飛行機・フェリーの出発定刻が基準。搭乗締切はむしろ厳しい
銀行・役所の窓口定刻に開くが、並ぶ時間が長い
語学学校の授業定刻。遅刻は遅刻として記録される
会社の会議組織によって違う
個人の約束・集まり30分から1時間遅れることは珍しくない
配達・修理の訪問時刻ではなく時間帯でしか約束しないことが多い

まとめると、制度が管理している場面では守られ、人と人の約束はゆるいということです。

これを「怠けている」と読むのは誤解です。交通が読めない環境で育った習慣に近いものです。マニラで20km動くのに40分で着くこともあれば2時間かかることもあり、事前には誰にも分かりません。

※ 人によって違います。この印象を目の前の個人に当てはめて構えるのはおすすめしません。

一日がどう回るか

旅程や留学の予定を組むとき、だいたいの時刻を知っておくとつかみやすくなります。

  • 役所・銀行 — 多くは午前8〜9時に始まり、午後3〜5時に終わります。銀行は午後かなり早く閉まるところもあります。
  • ショッピングモール — 多くは午前10時開店、夜9〜10時閉店。
  • 市場 — 早朝から開きます。いいものは朝のうちに無くなります。
  • 食堂 — 昼の時間帯が日本より少し早めです。
  • ラッシュ — 午前7〜9時、午後5〜8時。都市によってはもっと長引きます。

日の出と日の入りの時刻はあまり変わりません。 緯度が低いので季節による差が小さく、だいたい朝6時前後に明るくなり、夕方6時前後に暗くなります。日本の夏のように夜7時でもまだ明るい、ということは起きません。

これは予定に実際に影響します。写真を撮りたい場所や屋外の目的地は、日本で考えるより早く出る必要があります。午後5時半を過ぎると光が足りなくなり始めます。

初めて行く人へ

  • 時計は1時間だけ動かせばいいですが、移動時間は広めに取ること。ここで本当の変数は道路の状況で、時計ではありません。
  • 人と約束するときは、「何時」と「どれくらい待つか」を一緒に言っておくと誤解が減ります。
  • 制度が絡むこと(搭乗・授業・窓口の手続き)は定刻を基準にしてください。こういう場面で「フィリピンタイム」が通ることはありません。
  • 日本とやりとりする時刻は、どちらの時間かを必ず添える。1時間のズレは、小さいからこそ確認されずに通ってしまいます。

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