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ハロハロとフィリピンのローカルスイーツ

ハロハロとフィリピンのローカルスイーツ
ベーカリーカフェのスイーツのショーケース(写真: Pexels)
目次 10
  1. ハロハロ解剖 — 名前は「混ぜて」
  2. スイーツ地図① 早朝の路地 — 「タホ〜」
  3. スイーツ地図② 午後3〜4時の揚げ物屋台 — メリエンダの時間
  4. スイーツ地図③ 市場 — バナナの葉の中のカカニン
  5. スイーツ地図④ 日が暮れたら — ソルベテス
  6. スイーツ地図⑤ モール・チェーン — 冷房の下で外さない
  7. 12月のボーナスステージ — ビビンカとプト・ブンボン
  8. 氷が心配なとき
  9. お財布の目安
  10. 今日ひとつだけ選ぶなら

「フィリピンでハロハロはどこで食べられる?」の答えは、拍子抜けするほど簡単で「どこにでもある」です。問題はその先。屋台、市場、ファストフード、モールのスイーツ店で売っているものは見た目も名前もばらばら。そこでこの記事はメニューを並べる代わりに、場所と時間をたどるスイーツ地図にしました。朝の路地から市場、日が暮れてからのアイスクリーム屋台、モールの冷房の下まで。

ハロハロ解剖 — 名前は「混ぜて」

ハロハロ(Halo-Halo)はタガログ語で「混ぜる」を重ねた言葉。名前そのものが取扱説明書です。ちゃんとした一杯はだいたい3層でできています。

  1. いちばん下 — 甘いもの置き場。 甘く煮た豆(小豆・白いんげん・ひよこ豆)、ヤシの実 カオン、ナタデココ、煮たバナナ(サバ)、ジャックフルーツ(ランカ)、寒天ゼリー(グラマン)。
  2. まん中 — 氷とミルク。 細かく削った氷に練乳とエバミルク。
  3. いちばん上 — 王冠。 紫いものジャム ウベハラヤ、プリン レチェフラン、炒り米 ピニピグ、そしてウベアイスをひとすくい。

日本人には具だくさんのかき氷に、ミルクをたっぷりかけたものと言えばイメージしやすいはず。食べ方はひとつだけ。上からすくって食べるのは反則。 スプーンを底まで差して全体をかき混ぜ、シェイク状にして食べるのが名前どおりの食べ方です。

ハロハロは日本のかき氷文化の影響を受けて根づいた、という説が一般的です。地方版もあり、パンパンガ式は具を2〜3種類に絞り、氷をとても細かく削ってミルクの味を生かすスタイルで知られます。重く感じたら、メイス・コン・イェロ(とうもろこし+氷+ミルク)のようなシンプル版から。

スイーツ地図① 早朝の路地 — 「タホ〜」

フィリピンのスイーツの一日は、かき氷ではなく温かい豆腐から始まります。朝、天秤棒に桶を2つ下げて「タホ〜!」と声を伸ばして歩くおじさんが主役。タホ(Taho)はやわらかい豆腐に黒糖シロップ アルニバルとタピオカをのせたカップのおやつ。豆腐と聞くとおかずのようですが、実際は甘くて温かいプリンに近いデザートです。

  • 売っている時間が短く、朝早く町を回るといなくなることがほとんど。声が聞こえたらすぐ出ましょう。
  • 1カップ数十ペソ程度。
  • バギオのような涼しい高地では、いちごシロップのタホもあります。

スイーツ地図② 午後3〜4時の揚げ物屋台 — メリエンダの時間

フィリピンにはメリエンダ(merienda)という午後のおやつ文化があります。午後3〜4時、学校やオフィスの近くの屋台から油とキャラメルの香りが立ちのぼります。

  • バナナキュー — 料理用バナナ「サバ」を串に刺し、黒糖と一緒に揚げたもの。外はカリッとキャラメル、中はほくほく。
  • カモテキュー — さつまいも版。バナナより素朴。
  • トゥロン — サバとジャックフルーツを春巻きの皮で巻いて揚げた「フィリピンのバナナ春巻き」。入門にいちばん外れが少ない一品。
  • マルヤ — バナナを扇形に広げて衣をつけて焼き、砂糖をふったもの。

どれも1本・1個単位で数十ペソ以下。通りがかりに一つずつ試していけます。

市場の屋台に並ぶフィリピンの軽食
市場の屋台 — 午後になると揚げ物や甘いおやつが並ぶ(写真: Pexels)

スイーツ地図③ 市場 — バナナの葉の中のカカニン

朝早く市場(パレンケ)に行くと、バナナの葉に包まれた緑の包みや色とりどりの餅が並んでいます。もち米とココナッツで作る伝統の餅菓子を総称してカカニン(Kakanin)と呼びます。日本人には「フィリピンの和菓子・餅菓子コーナー」と言えば伝わるでしょう。

  • プト — ふわふわの蒸し米菓子。蒸しパンのようで、チーズのせも多い。
  • クチンタ — 茶色のもちもちした蒸し菓子。ココナッツをかけて。
  • ビコ — もち米をココナッツミルクと黒糖で煮詰めた、おこわ風の甘い餅。
  • サピンサピン — 紫・黄・白の層になった色鮮やかな餅。ウベとココナッツの香り。
  • スマン — もち米をバナナの葉などで包んで蒸したもの。ちまきに近く、砂糖やマンゴーを添えて。
  • キャッサバケーキ — キャッサバで作るしっとり重めの焼き菓子。

1個数十ペソ前後なので、3〜4種類を盛り合わせで買っても負担は少なめ。朝市の見物と組み合わせれば半日コースに。果物の選び方はフィリピンの果物の季節にまとめました。

スイーツ地図④ 日が暮れたら — ソルベテス

夕方、広場や大通りで鈴を鳴らすカラフルな木の屋台に出会ったら、それがソルベテス(Sorbetes)。あだ名は意地悪にも「ダーティー・アイスクリーム」ですが、不衛生という意味ではなく、路上で売るアイスクリームを指す昔からの冗談まじりの呼び名です。

  • 味は ウベ、チーズ、マンゴー、チョコレート、アボカドなどフィリピンらしい顔ぶれ。特にチーズアイスは甘じょっぱさの代表で、一度は試す価値あり。
  • 小さなコーンに2〜3スクープ、またはパンデサル(小さなパン)に挟んだアイスサンドが現地流。
  • 1つ数十ペソ程度。
夜市の屋台
日が暮れると夜市の屋台の間にスイーツの屋台も現れる(写真: Pexels)

スイーツ地図⑤ モール・チェーン — 冷房の下で外さない

路上がハードルが高い、昼の暑さを避けたいならモールへ。フィリピンのモールのスイーツは観光客向けではなく、現地の人が実際に並ぶものです。

  • ファストフードのハロハロ — チョウキンやマンイナサルのハロハロは安くて量が多く、リピーターが多い一品。各チェーンの特徴はフィリピンのファストフードに。
  • ウベケーキ・エンサイマダ — 紫のウベケーキと、バター・砂糖・チーズをのせたやわらかいパン エンサイマダは、手土産の定番です。
  • マンゴーフロート — グラハムクラッカー・生クリーム・マンゴーを重ねて冷やし固めたアイスボックスケーキ。

12月のボーナスステージ — ビビンカとプト・ブンボン

クリスマスシーズン(フィリピンは9月からクリスマスソングが流れるほど長い)に旅程がかかればラッキーです。12月中旬からの早朝ミサ シンバン・ガビの期間、教会の前にスイーツの屋台が並び、この時期にこそ味わいたいものが2つあります。

  • ビビンカ — バナナの葉を敷いて炭火で焼くふわふわの米のケーキ。塩漬けのアヒルの卵とチーズをのせた甘じょっぱさの極み。
  • プト・ブンボン — 紫のもち米を竹筒で蒸した餅。バター・砂糖・ココナッツをかけて。湯気の立つ竹の蒸し器が並ぶ光景そのものが見もの。

氷が心配なとき

かき氷を前にすると、誰でも一度は「この氷、大丈夫?」と思うもの。怖がる必要はありませんが、順番は工夫できます。

  • 最初のハロハロはモールやチェーンで。 大型店は浄水の氷が標準で、胃腸が慣れるまでの出発点に安心。
  • 屋台のかき氷は客が多く回転の速い店を。
  • 揚げ物(バナナキュー・トゥロン)や蒸し菓子(カカニン)は加熱済みで比較的負担が少ない選択肢。
  • お腹が弱い人は、最初の数日は乳製品+氷を一度にたくさん取らないのが無難。もしもの時はフィリピンでお腹を壊したらを。

お財布の目安

  • タホ・バナナキュー・トゥロン・カカニン1個・ソルベテス — 数十ペソ以下
  • ファストフードのハロハロ — 約 ₱50〜150
  • ローカル食堂・専門店のハロハロ(全部のせ) — 約 ₱100〜250
  • モールのカフェのウベケーキ・マンゴーフロート1切れ — 約 ₱100〜200

値段は地域・店・時期で大きく違うので、感覚をつかむ参考に。屋台のおやつは小銭を持っていくと会計がスムーズです。

今日ひとつだけ選ぶなら

  • 朝、路地で声が聞こえた → 迷わずタホ。
  • 午後3時、小腹がすいた → トゥロンを1本。入門の難易度は最低、満足度は最高。
  • 朝市に行く予定 → カカニン3〜4種+南国フルーツ。
  • 昼の暑さにやられた → モールでハロハロ。食べる前に必ず混ぜること。
  • 12月 → 早朝の教会前でビビンカとプト・ブンボン。季節限定です。

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